化学で最初に躓く内容といったら、モルという概念ではないでしょうか?
「モルってよく聞くけどそもそもどういうものなの?」
「なんでわざわざ計算してるの?そんなものなくてよくね?」
確かに、化学でしか出てこないワードなので、何がしたいのかさっぱりですよね?ただ、この概念を覚えると恐ろしく問題が簡単に解けます。それどころか、余計な公式を覚えなくて済むようになるのです!!!
ただでさえ暗記の多い化学という科目、それが暗記しなくてよくなるってめっちゃうれしいですよね!そんなわけで、今回は化学の大基礎であるモルについて書いていきたいと思います。
そもそもモルって何なの??
結論から言っちゃいましょう。モルとは
炭素の粒粒を12gぴったりになるように集めた時の数!です。
え?そんだけ?って感じですが、マジでそれだけです。
これの引き合いに出されるのが、鉛筆のダースですね!
鉛筆12本を1ダースと表すと思います。あれと同じ感覚です。ちなみに、チョコレートのダースもこれに倣って12個入りです。
わざわざなんでそんなの作るの?
え?そんなん1個って数えりゃいいやん。
って思ったそこのあなた!それじゃあだめなんですよ。
なぜかって?それは炭素の粒はめっちゃちっちゃいからです。
炭素の粒を12個集めてくるので必要な量って
約600000000000000000000000個
なんですよ!めっちゃ多くないですか?1個くらいなくても分かんないですよね。
そこで偉い人は思いました。
「これだと管理がしづらいなぁ。せや、1まとめにしてモルって呼ぼう!」
こうやって誕生したのがモルだったわけです。
実は大きな歴史あり
モルを代表する言葉でアボガドロ定数ってのがありますね。これはさっきのひとまとめにしよう!って言いだしたアボガドロさんの名前がついています。実はこの名前がついたのは彼がなくなってから50年後だったのです!
え?こんな画期的なのがそんな後なの?って感じですが、実はそうなんです。
これが発明された当時は原子説というのが盛んでした。それを作ったのがドルトンさんというそれはすごーく偉い先生が考えた方法です。(原子説についてはそれちゃうので省きます。)
この原子説ってすげえ理にかなってたんですけど、気体の反応に関しては使えなかったんですね。それを解消したのがアボガドロさんで、さっき話したモルの概念だったのです。
サイエンスとしてはアボガドロさんのほうが正しいわけですが、現実は残酷です。
ドルトンさんはめちゃくちゃ偉い先生だったのでこの受け入れに怒って学会から追放してしまいました。
ガリレオが地動説を唱えたらめちゃくちゃバッシングを受けたのと似ていますね。
アボガドロさんはこれをきっかけにうつ病になって、なくなってしまいます。
その後の研究で
「実はアボガドロさんのほうが正しかったんじゃね?」
「こんなみじめな人生ある??せめて名前くらいここに残してあげようか」
と思った結果、アボガドロ定数という名前が残ったわけなんですね。
いやーかわいそうですね。ただ、アボガドロさんの理論って当時の化学では解明できない部分があったので証明が無理だったんですよね。そうなると、偉い人の意見が正しく聞こえちゃうのはまあしょうがないかなと思います。
よくわからない研究員と東大の教授、どっちが言ってること正しいの?って言われたらなんとなく東大を押しちゃいますね。
現代では証明できない限り、論文とかは認められないので、こんな理不尽なことはないです!
だから皆さん安心して勉強しましょうね!
モルを使うとこんなにも便利
モルを使うと、化学反応が分かりやすくなるメリットがあります!
化学反応って分子の衝突で起こっています。その時に、目に見えて変わるのって、モル単位の個数がぶつかったときなんですね!
それをひとまとめに表してくれます。
じつは、化学反応式の係数ってあるじゃないですか?
あれって個数の比なんですね。それがそのままモルの比になるわけです。
ってことは、水素の半分だけ酸素用意すれば水を作ってくれるのね!
みたいな感じでパットみで分かるんですよ!これは便利。
例えば、中和反応で一生懸命「価数」ってのを覚えたと思います。
あれはモルが分かっていれば覚えなくていいんです。
「水素イオンと水酸化物イオンを放出する量=価数」
だからです。つまり、化学反応式を見れば自動的に価数を考えたことになるのです。
こんな感じで、モルってのはいろんなことを覚えなくてよくするようにできているんですね!
まとめ
いかがだったでしょうか?モルの良さをほんのちょっと解説しました!
まだまだ使い道がたっぷりあるモル。いろんな記事で紹介していきます。