化学

化学の解き方のコツはパズルゲームにあり

化学の勉強法ってパズルゲームってパズルゲームを解くようなものです。

以前僕が塾で化学を教えてたときに言っていたことですが、だいたいこのような返しが帰ってきます。

「意味不明すぎる」
「あんな暗記科目にパズルも何もないやろ」
「こいつ名前で釣ろうとしてるのか?」

確かに、初見でこんな事言われたらわけがわからないのは無理もないです。

ただ、僕が勉強するうえでイメージしてたのはパズルなんです。

ピースに当たるものが何かってことが分かれば、この意見に納得してもらえるはずです。

ということで今回は、化学をパズルのように勉強するとはどういうことか解説します。

実際、ピースに当たる部分は何なのかってのを話していきます。

化学の問題の性質とは

まずは化学という受験科目について整理していきます。

今回は「受験科目」であって、研究の分野とはまた違うということを先に言っておきます。

受験化学は基本問題を広く浅く解答できれば受かるといわれています。

少し意外な事実かもしれません。

一つのことを深堀りするわけではないのです。

化学って大きな枠組みから、同じようなレベルの問題を幅広い分野で解いていく。

だからまず一つ目として、幅広い単元がパズルのピースといえますね。

主要科目の一つである英語はこれではないです。

英文法よりも圧倒的に長文読解ができたほうが得点になります。

数学も単元を広く浅くというよりは、基礎事項をより深く理解して、応用するって要素が強いですね。

なので広く浅くの受験科目は比較的珍しいのではないでしょうか?

単元の中にもパズルは存在する

よく言われる分け方に、理論化学・有機化学・無機化学とあります。

これらの単元に関してもパズルのような構造が出来上がっています。

ここからは分野別に見ていきます。

理論化学

この分野は計算です。

パズルのピースはパターン別問題です。

今回は一番色濃く出ている平衡についてみていきましょう。

平衡という分野ですが、大きく分けて3つのパターンが出題されます。

・平衡定数を用いた問題(圧平衡定数)
・緩衝液
・溶解度積

8割の大学は類題です。

ほぼ重要問題集に似たような問題が載っています。

知ってるか知ってないかで解けるかどうか決まります。

緩衝液は特にひどいもので、公式に代入して計算したら終わりってレベルです。

平方根の計算さえできればよいので中学生でも余裕でできます。

ここで、あの有名大学である東京大学の問題を示します。

これは実際に僕が受験生のときに解いた解答ですが、これでもしっかり点数がもらえました。

そんな入試科目は他の分野でも少ないのではないでしょうか?

パズルのピースを持っていればはめられるし、そうでなかったらはめられません。

しかも、平衡の問題ってあからさまなんです。

必ず解くときに「平衡定数」ってのが使われます。

そのピースはここにはめ込めばいいですよー

って書いてあるんですよ。

パズルってどこにはめ込めばいいかわかってるじゃないですか。

国語みたいに

「この考え方は今回の傍線部に使えるかな?」

なんて議論しなくていいんです。

そういったところも分かりやすいですね。

頻出問題は特にこの傾向が強いので、重要な部分だけに焦点を当てましょう。

有機化学

 こいつはもろパズルみたいな分野が登場します。

それが構造推定問題です。

構造推定問題についてまずは説明します。

構造推定問題ってのはよくわからん化合物を試薬によってばらばらにして、最後に出来上がったものから逆算して元の化合物を推定する問題です。

まんまパズルじゃないですか。

ピースは最終生成物、試薬というはめる場所を探しながら1枚の大きな化合物を当てていく。

まさしくパズルそのものを表していますね。

しかも、この分野はパズルと同じでひらめきも重要です。

「これ、たぶんここならうまくいきそうだよね?確認したら確かにあってるわ」

みたいに勘でやると解くスピード、正答率が圧倒的に速くなります。

ちなみに、高分子はこの要素は殆ど無いです。

なぜなら、9割は問題集にのっているような類題しか出てこないからです。

知ってるか知らないかなのでもっとお得かもしれません。

無機化学

こいつは各論なので、パズルの色みたいなもんです。状況証拠を集めるように解いていきます。

これをおろそかにするとそもそもどんな色を集めたらよいかわからなくなるので単純に詰みます。

ただ、こいつがパズルとして役立つのは理論化学の融合問題のときです。

ここで覚えた暗記事項が、理論化学をとく反応式として機能するのです。

そうなったとき、知らないと解けないわけですね。だからこそパズルのようにはめ込んで覚えていくべきなのです!

まとめ

化学は今回話したように、パズルを解くかのように広く浅くカバーしていけば確実に完成します。

一部、当てはまらない部分もあります。

例えば気体の問題って数学チックな要素が非常に強いです。

(これはもともと物理としての要素が強い分野のため)

ただね、合格って部分だけを考えるとほとんどパズル問題なんですよ。

そこを落とすと失点幅が大きくなってしまいます。

化学が苦手って人はまずは勉強するときの意識を変えてみてはいかがでしょうか?