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【ネタバレ】北条時行って誰? 頼重は最後に自害する?【逃げ上手の若君】

2021年1月25日に週刊少年ジャンプにて「逃げ上手の若君」という漫画が連載されました。

この漫画は暗殺教室を担当した松井優征さんの作品で、まさかの歴史モノということで非常に期待値が高いです。

今回の主人公は北条時行という鎌倉時代末期のマイナーな武将だったので「誰?」となった人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、北条時行とはどんな人なのか史実をもとに紹介していきます。



【逃げ上手の若君】北条時行って誰?

北条時行とは、鎌倉幕府を治めていた北条家の末裔の一人です。

鎌倉幕府の滅亡と室町幕府初代将軍の足利尊氏の間に少しだけ天下をとったので中先代とも呼ばれている人物です。

鎌倉幕府末期ということで、北条家の衰退は目に見えていた時代。

そんな時代だからこそ、時行は武術や政治に興味を示さず、とにかく逃げ脚に特化した武将ということで知られています。

1話から颯爽と逃げ足を披露していますね。

筆者は中学生のときに歴史の授業でやったような記憶があったかなー、レベルでした。

こんなマイナーな人を選ぶあたり松井先生のセンスはすごいなと思いました。

今回はそんな北条時行の歴史を紹介していきます。

なお、逃げ上手の若君のネタバレになると予想されるので自己責任で御覧ください。



【ネタバレ】北条時行の歴史を紹介

ここからは、逃げ上手の若君のストーリーを史実に基づいて解説していきます。

鎌倉幕府滅亡

北条時行の大きな歴史は1333年の鎌倉幕府滅亡からスタートします。

このシーンは第1話がまさにそうでしたね。

初回からかなりショッキングなスタートを飾ります。

北条家は足利尊氏によって僅か24日で滅ぼされてしまいます。

本来であれば、時行もその場で討たれるところなのですが、そこで手を引いた人物が諏訪頼重です。

諏訪頼重は諏訪大社の神官に当たる人ですが、彼が時行の亡命を手伝うことによって今後のストーリーが進んでいきます。

おそらくここまででひと悶着つき、修行編を行いながら時行と頼重が親子のような信頼関係を結んでいくのではないかと考えられます。

中先代の乱

頼重のもとで修行した時行は、足利尊氏によって奪われた鎌倉のまちを取り返すために中先代の乱という謀反を起こします。

このとき、後醍醐天皇による政治に不満をもつ勢力と北条家の残党がそこそこいたので、戦力的にはかなり強いものだったと思います。

時行軍はかなり優秀だったようで、戦にはどんどん勝ち、姉妹には足利尊氏の弟である足利直義を討ち取って見事、鎌倉を制圧します。

生まれ故郷を救うことができて、時行としてもかなり嬉しかったのではないかなと思います。

しかし、平和はそう長くは続きません。

鎌倉奪還からわずか20日後、足利尊氏本人が鎌倉に進軍します。

当時のNo1武将なだけあって、さすがに時行も勝つことができません。

頼重とその仲間たちは自分たちの顔がわからなくなるほどグシャグシャになりながら自害することになります。

わざわざ顔をグシャグシャにしたのには理由があります。

それは、足利尊氏に時行が死んだと思わせるためです。

当時にDNA鑑定などないので、死体の山が転がっていれば、時行も自殺しただろうとミスリードしてくれますからね。

このあたりの心理描写は松井先生の腕の見せ所になるのではないか?と思います。



鎌倉再奪還と時行の最期

亡命したあとの時行は後醍醐天皇と結託して力をつけていきます。

先程まで足利尊氏の味方だった後醍醐天皇が手を貸した理由は以下のとおりです。

・時行の挙兵に帝が難色を示して、仲が悪くなった

・尊氏は持明院統と結託しており南朝を裏切る予定だった

こうなってしまえばわざわざ足利尊氏に従うよりも、可能性を感じる時行に賭けるという発想は理にかなってますね。

時行は父親のように慕っていた頼重を残酷な形で殺されています。

復讐心も相当だったのでしょう。

そこから、南朝側の勢力である北畠親房とともに京都と鎌倉を攻撃。

無事鎌倉を占拠することに成功します。

しかし、時行とは別の部隊が進行を許してしまい、再び鎌倉の地を奪われてしまいます。

時行はそこから更に亡命を図りますが、最終的には足利軍に捕まってしまい、人生の幕を閉じることになるのです。



逃げ上手の若君の評判

史実をまとめただけでも、北条時行の人生が非常に漫画として面白いものだなと思いました。

常勝、身内の惨殺、復讐のために挙兵、2度による鎌倉奪還

面白くなる予感しかしません。

SNSでも初回からかなり評価の高買ったですね。

あの重厚なストーリーをどのように料理するのか、今後の展開が楽しみです。